P06-人間は考える葦である/パスカル「人間は考える葦である」(パスカル) 古来、人間の定義は、さまざまになされてきました。
「人間は半ば社会的、半ば孤独な存在だ」(ラッセル) デカルトは「心をもった機械」といい、20世紀オランダの歴史家ホイジンガは「ホモ・ルーデンス」(遊ぶ人)と名づけています。 「ホモ・ファベル」すなわち作る人、という言葉もあれば、 しかし、人間を表現したもので、最もよく知られているのは、フランスの哲学者パスカルの次の言葉でしょう。 「人間はひとくきの葦にすぎない。自然の中で最も弱いものである。だが、それは考える葦である」 『パンセ』の一節です。 「人間の尊厳のすべては、考えることのなかにある」 とも書いていますが、パスカルは、物事を実に徹底的に考え抜いた人でした。 「すべての人間は幸福を求めている。これには例外がない。その手段がいかに異なっていようとも、みなこの目的に向かっている。意志は、この目的に向かってでなければ、一歩も前へ進まない。これはあらゆる人間の、みずから首をくくろうとする人に致るまでの、あらゆる行為の動機である」 人生の目的は幸福であるとした上で、パスカルは真の幸福を考察していきます。 「死んだら死んだときだよ」
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